『おばあちゃんとバスにのって』


マット・デ・ラ・ペーニャ/作 クリスチャン・ロビンソン/絵

石津ちひろ/訳 鈴木出版

2016年

ジェイと おばあちゃんは きょうかいの かえりに、バスに のります。

くるまがいいな という ジェイに、おばあちゃんは バスは すてきよ といいます。

バスには、いろんな ひとが のっています。めのみえないひと、ギターをもったひと。

バスを おりると、ジェイが きたなくて いやだなあ とおもっている まちに つきます。でも、おばあちゃんは、うつくしいものは ちゃんとあるのよ といいます。

おばあちゃんと ジェイが バスに のって きたのは、〈ボランティアしょくどう〉。「さあ、はじめましょ」 


〈ボランティア食堂〉は、アメリカでは〈スープ・キッチン)と呼ばれる施設で、無料であたたかい食事がふるまわれるそうです。おばあちゃんは、毎週この施設へジェイと一緒に行き、ボランティアをしているのです。おばあちゃんは、いつもいいことを見つけます。車にのっている友達をうらやましがるジェイには、バスのすばらしいところを。目のみえない人を気の毒がるジェイには、目ではなく鼻や耳で見るのよと教え、二人は目をつぶってキター演奏を楽しみます。〈ボランティア食堂〉には、ジェイが仲良くしている大人たちもいます。おばあちゃんにとって、この行動は、とても自然であたりまえで楽しいことなのだなということが伝わってくる絵本です。

外国の絵本には、時々このような日本ではあまり見かけないテーマの絵本があります。ジェンダーや、障害、格差などがごく自然にシンプルに絵本に描かれています。日本の絵本を読む年齢の子どもには、もしかしたら伝わりにくいかもしれませんが、こういうこともあるんだねと伝わるといいなと思います。


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