つちだのぶこ/さく・え PHP研究所
2000年

にちようび、てこちゃんは おかあさんに かみのけを きってもらいます。
チョキ チョキ チョキ チョキ
おわったら、まえがみが みじかくて おでこが まるっと でています。
かぞくは みんな、おおわらい。でこちゃん、なんていいます。
おかあさんと かいものに いっても、かみ きったの?と いわれます。
あしたになったら、のびてるかなあ・・
落ち込むてこちゃんに、ねこのニャゴが、猫背で歩くといいよとアドバイスしたり、お兄ちゃんが、おでこにもう一つの目を描いたりします。でも、前髪は短いまま。寝て起きても、おでこは出っ放し。幼稚園に行きたくないてこちゃんは、泣き出してしまいます。すると、お姉ちゃんが。いちごの髪留めで前髪をとめてくれました。すてきになるおまじないです。すてきなてこちゃんは、幼稚園で人気者になりました。
なんか、文字で書いていると、かわいそうな女の子の話みたいですが、違います。女子にとって、前髪問題は深刻ですが、つちださんの絵がつくと、あら不思議。なんだか面白い絵本に早変わり。そもそも表紙が秀逸です。表紙いっぱいにてこちゃんの顔があって、おでこに大きく『でこちゃん』と書いてあるのです。てこちゃんも、うひっと笑っています。こんな表紙の本、悲しいわけがありません。中に描かれる商店街の人たちも、ひとりひとりなんか面白い。特にへんてこな外国人もいるし、忍者も2人ほど屋根のうえにいるし、もう、この絵本の中の世界がユーモアに満ちています。おしゃれが気になりはじめた、4,5歳の女の子と読みたい絵本です。
『でこちゃんとらすたくん』もおすすめ。相変わらす商店街の人は変だし、なんといっても、実はてこちゃん家の家族って、おもしろ家族だったのね!と納得の一冊です。あ、ねこも含めてね!