『ちょろりんのすてきなセーター』


降矢なな/さく・え 福音館書店

1986年

さむがりやの とかげのこ ちょろりんは、ようひんてんで はるの はらっぱいろの あたたかそうな セーターを みつけました。

でも、かあさんも とうさんも 「セーターなんか いりません。」と いいます。ちょろりんは、ちょきんばこを こわしてみましたが、おかねが ちょっと たりません。

そこで ちょろりんは、ランプづくりを している おじいちゃんの てつだいを することにしました。


おじいちゃんのお手伝いとはいっても、一晩かけて53個のランプをみがいて、枯葉に包んで、ランプ屋さんまで届けるという大変な仕事です。この仕事をやりきって、赤い石のお金をもらったちょろりんでしたが、なんと目的のセーターはとかげ用ではなくへび用だったのです!泣いてしまったちょろりんに、気難しくて有名な洋品店のびきびきおばさん(巨大!なかえる)が、心憎いことをしてくれます。がんばった子は、報われるのです。これから寒くなる冬の入り口に、親子でゆっくり温まりながらご一読ください。

絵本には、たまに周りに理解されなくても、がんばり通す子どもが出てきます。大人の目から見ると保護する対象の子どもでも、もう立派に自我、自分の世界があって、絵本の世界では、それが描き出されています。『時計つくりのジョニー』(エドワード・アーディゾーニ/作)、『はちうえはぼくにまかせて』(ジーン・ジオン/作)もそうだなあと連想しました。どちらも、大好きな本なので、いずれご紹介したいです。


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