『ノラのボクが家ネコになるまで』


ヤスミン・スロヴェック/作  横山和江/訳 文研出版

2017年

気ままなノラネコぐらしは、さいこう!ヒトの相手をしなくていいし、自由だし。おなかがすいたらお店のうら口でまってて、「必殺ウルウルおめめ」をすればいいんだ。友だちだっている。犬のベン、ネコのファーラ。陽気なネズミのジョージ。でも、保護センターのトラックにのってるヒトはきけん。

だれもすんでなかった家に、ヒトがひっこしてきた。のぞいてみたら、女の子がツナをかけたマカロニチーズをたべてる。よし、かわいさアピールをして、ツナをゲットするぞ。あれ、この女の子かんちがいしてる。ボクはこの家にすむつもりはないのに。それに、お母さんはいやがってるみたい。でも、ダンボールでちょっと、おひるねしようっと。

自由もいいけど、ヒトの家もいいかも。そうだ、ヒトをトレーニングすればいいんだ。この女の子はボクに夢中だしね。おこってるお母さんには、寝てるときにしっぽで顔をなでなですればいいのさ。それでもダメなら、しょうがない。「ママ見て。もふもふのおなかだよ。」

この家、すごくいごごちがいいや!


ノラがいいのさ、と言いながら時々ちょっと寂しくなっちゃう白黒ねこのボク。ある時ふと入り込んだ、ねこのぼうしをかぶった女の子の家がいい感じ。最初は嫌がっていたお母さんも見事にとりこみ、ヒトのトレーニングなんてカンタンさ。と思っています。でも、引っ越してきたばかりで友だちのいない女の子のために、仲間と作戦をたて、ねずみのジョージの飼い主と友だちにすることに成功!ボクのやくめはおわった、としょんぼり家を出たところで、保護センターのあいつにつかまってしまいます。でも、ご安心を。この本のタイトルは、家ネコになるまで。子どもの本のいいところは、子どもが不幸になってはいけないところなのです。

作者が描いているとてもかわいいイラストが、ふんだんに盛り込まれた中学年向きの物語。文字も横書きになっています。続編『家ネコのボクが、にんきものになるまで』も出ています。


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