『おきにいり』


田中清代/作・絵 ひさかたチャイルド

1998年

たむの おきにいりは、おかあさんが つくってくれた さかな。

なかに はいって、おべんとうを もって 「いってきまぁす。」

ぺたぺた あるく。

にゃご びっくり。 まあちゃんは ないちゃった。

あ、あめが ふってきた!


たむくんは、お母さんが作ってくれた水色の魚の着ぐるみを着て幼稚園へ。魚が道を歩いていくので、顔みしりのねこがびっくりして塀から落っこちたり、ご近所の奥さんに「へんねぇ」って言われたり、いつもはこわいがみがみじいさんに、あめだまをもらったりする。でも、ぺたぺた歩いていくと、雨が降って来て魚が重たくなっていく。でも大丈夫。お母さんがかさを持ってきてくれるから。

もう、着て歩ける魚を作ってあげるという段階で、このお母さん最高です!しかも、そのまま幼稚園に行かせてあげて、雨が降ったら心配してかさを持って追いかけてくるのですが、「ぬぎなさい」なんて言いません。そのまま歩いて幼稚園まで送ってくれます。「よごれるわよ」なんてことも言いません。幼稚園についたら、そのままお母さんは帰ります。なんてすてきなお母さん!

味のある絵で描かれたこの絵本。出版された時見て、やられてしまいました。魚が!たてになったまま歩いてる!どうやって作ったんですかお母さん!すてき!と感激しました。最後に幼稚園について、しっぽ(足元)が汚れてしまったので、下にぞうきんがしいてあるような、細かい点も好きです。一人でじんわりじんわり、ふふふっと笑ってしまう、すてきな絵本です。

あ、でもお子さんに見せたら、「さかな つくって!」っておねだりされちゃうかもしれませんね。お気をつけください。


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