『はらっぱ』


西村繁男/画 神戸光男/構成・文 童心社

1997年

しょうがっこうの まえの はらっぱ。こどもたちが あそび、かみしばいやさんが くる。(始まりは昭和9年。)

おしょうがつ。はらっぱで たこあげや はねつき。(昭和13年。中国と戦争が始まっている)

はらっぱに ひのまるが たった。(昭和15年。お米は配給制に)

はらっぱは はたけになった。イモやカボチャをつくる。(昭和19年。子どもは疎開をしている)

焼夷弾がおち、まわりの家がもえている。ひとびとは はらっぱに ひなんしている。(昭和20年)

戦争がおわった。はらっぱのまわりは なにもない。はらっぱには くさが はえはじめた。(昭和20年)


副題は「戦争・大空襲・戦後・・・いま」。日本の各地にあった、とある原っぱを中心に町の変化の様子、人々のくらし、戦争の足音と悲惨な焼け跡が丹念に描かれ、戦後すこしずつ復興していき、はらっぱがなくなる昭和45年頃までが絵で定点観測されています。

画面下にちょっとずつ解説がありますが、移り変わる昭和の日本のくらしを見ながら、戦争の怖ろしさが伝わります。空襲の後の焼け野原は、今のウクライナのよう。遠い他国のことだけではなく、昔本当に日本でも、こんな悲しい時代があった。平和を守る努力をしなければ、いつどこで戦争がおこるかわかりません。絵本や物語を通して、子どもたちに戦争の怖ろしさが伝わることを祈ります。

低学年から大人まで読める絵本です。

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