『歯いしゃのチュー先生』


ウィリアム・スタイグ/ぶんとえ うつみまお/やく 評論社

1991年

うできき 歯いしゃの チュー先生。大きな かんじゃさんは はしごに のぼって、もっと 大きな かんじゃさんは ロープで ちゅうづりで ちりょうします。

でも 先生は ネズミなので、ネコの ちりょうは しません。

あるひ、なきながら やってきた キツネを ちりょう しますが、キツネは ちりょうちゅう 先生を たべたくなってきました。

あしたは、金歯をいれに またこのキツネが やってきます。チュー先生と おくさんは、けいかくを ねりました。


チュー先生の治療用ドリルは、ソフトでとても上手で痛くありません。なんて良い歯医者さんでしょう。でも、危険な動物は当然お断り。危険とは、ネズミにとって危険な動物です。だって、場合によっては、口の中に入って治療することもあるからです。イタイイタイと泣くキツネを、今回は仕方なく治療しましたが、やっぱり時々チュー先生をがぶっとしてしまいそうになり、助手の奥さんが見張りながらの治療でした。でも、歯を抜いて痛みがなくなってからは、キツネの本能がむくむくわいてきます。さあ、チュー先生と奥さんの計画とはなんでしょう。

6月4日は虫歯予防デーなので、よくおはなし会でも歯の本が読まれます。でも、チュー先生の本は、絵が小さくて文章も多めなので、おはなし会向きではありません。家でゆっくり読む絵本です。

スタイグの作品は、ちょっと個性的。子どもは普通に楽しめると思いますが、大人にも楽しめるひねりがきいています。映画になった緑色の怪物「シュレック」は、スタイグの『みにくいシュレック』という絵本が原作です。うまくスタイグ作品を表現する言葉が見つからないのですが、うーん、考えてみます。

ちなみに、別の出版社から『ねずみの歯いしゃさんアフリカへいく』という続編が出ているのですが、翻訳者も違うので、そちらは原作通りのソト先生という名前になっています。チュー先生、いいと思うんですけどね。そこは大人の事情です。

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