『スープになりました』


彦坂有紀・もりといずみ/作 講談社

2017年

本のイラストではありません

にんじんが とろーりスープに なりました

じゃがいもが とろんとろんスープに なりました

トマトが、えだまめが、ほうれんそうが スープに なりました


最初ににんじんがあり、ページをめくるとスープになっているという絵本です。スープ好きとしては、たまらない絵なのですが、浮世絵の手法で摺られた木版画による絵本なのです。そう聞いて、トウモロコシの皮の部分などをじーっと見ると、そうなのかな?というくらいの知識しかないのですが、材料としての野菜と、そのスープに一球入魂という感じなのです。

実はこちらのお二人の作品、木版画絵本はシリーズになっていて、最初は『パンどうぞ』(2014年)、『ケーキやけました』(2015年)、『コロッケできました』(2016年)、スープが4作目で、『くだものぱくっ』(2018年)と続きます。

パンはすごく素朴な見た目で、ジャムパンなんかは、ぱくっとかじってジャムがのぞかなければ、丸形のするんとしたパンです。ケーキは、チーズケーキのキツネ色も捨てがたいですが、あおぺんの推しはバームクーヘン。年輪感ともふっとした触感が脳内で再生されます。コロッケは、存在自体がおいしそうだし、くだものは、りんごの赤がたまりません。色合いは、スープとくだものが豊かですが、この作者の絵は茶色系の表現が、一番いいなあと個人的には思っています。

小さいお子さんも楽しめますが、大人がアート的にながめて癒される絵本でもあります。お気に入りを並べて飾るのもステキです。あ、いや、空腹は刺激されますので、ご注意。


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