『ヨセフのだいじなコート』


シムズ・タバック/作 木坂涼/訳 フレーベル館

2001年

ヨセフの コートは つぎあてだらけ。そこで、ジャケットに つくりかえ、むらまつりに いきました。

ヨセフの ジャケットは つぎあてだらけ。そこで、チョッキに つくりかえ、めいの けっこんしきに いきました。

ヨセフの チョッキは つぎあてだらけ。そこで、マフラーに つくりかえ、がっしょうだんで うたいました。


タバックのコラージュとしかけを上手くつかった、楽しくにぎやかな絵本です。画面いっぱいのカラフルな絵のなかに、型抜きがしてあって、ヨセフのコートがだんだんと小さく、形を変えていきます。最後のボタンの型抜き穴なんて、穴あけパンチの穴より小さくなっています。

タバックによると、イディッシュ語(中欧・東欧のユダヤ人の言葉)の「オーバーコートをもっていた」という歌をアレンジしたものだそうです。以前紹介した『おじいさんならできる』も同じパターンのストーリーでしたが、いろんな作家によって絵本になっています。愛されている歌なんですね。

タバックの絵は本当にパッと目を引きます。冬になったら面出ししたい絵本です。姉妹編に『ハエをのみこんだおばあさん』(フレーベル館)もありますので、親子で楽しんでほしいです。

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