トミー・アンゲラー/作 今江祥智/訳 偕成社
1969年
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くろマントに、くろい ぼうしの さんにんぐみ。それは こわーい どろぼうたち。
おどしの どうぐは、みっつ。ラッパじゅう、こしょうふきつけ、まっかな おおまさかり。
よるになったら やまを おり、ばしゃを おそって おたからを うばう。
ところが、そのひの えものは、みなしごの ティファニーちゃん ひとり。
馬車を襲ってお宝を奪い、恐れられていた三人組が出会ったのは、いじわるおばさんの所へ送られる途中の小さな女の子ティファニーちゃん。ティファニーちゃんの一言で、三人組は変わった。寂しく、かわいそうな子どもを集めて、すてきなお城を買ったのだ。
歌のような文章で語られる泥棒三人組の物語。ただお宝を奪うことが目的で、それでどうするということもなかった三人組は、そのお金の使い道をティファニーちゃんを通して見つけることができました。
まあ当然泥棒はよくないし、みなしご(最近みなしごって言わないですね)とはいえ、女の子をさらってはいけないのですが、これはおとぎ話なのです。悪人が悔い改めて子どもたちを幸せにするという。
出版されてからかれこれ50年以上。すぐれた絵本として読み継がれてきました。あおぺんが好きなのは、この表紙。とても印象的でアートです。そして改めて読んでみると、本当に今江さんの翻訳が歌うような訳で、声にだして読むことをおすすめします。大型絵本もあります。
大人よりも、きっと子どもたちが大好きなおはなしなんじゃないでしょうか。