『ぼくがラーメンたべてるとき』


長谷川義史/作・絵 教育画劇

2007年

ぼくが ラーメン たべてるとき、となりで ミケが あくびした。

となりで ミケが あくびしたとき、となりの みっちゃんが チャンネルかえた。

となりの みっちゃんが チャンネルかえたとき、となりの たいちゃんが ボタンをおした。


ぼくが美味しそうにラーメンを食べています。お隣のみっちゃんはテレビを観て、さらに隣のたいちゃんはトイレのウォシュレットのボタンを押しています。どんどん隣にうつっていって、隣の国の男の子が自転車をこいで、さらに隣の国の子が、水をくみ、牛をひき、パンを売り、そして男の子がたおれている。ただ、風だけは同じように日本にもふいている。

という、一見楽しそうに見えて、実は同じ時刻に幸せな子もいれば、働いている、亡くなっている子もいるのだという事実が淡々と描かれています。

ただ、日本でも子どもの貧困が言われて久しくなりました。以前は牛をひいていた国でも、今は都会になっている国もあると思います。それでも変わらないのは、同じ時刻に地球上では、幸せな子もいるし不幸なこもいるということ。そしてそれは、ただどこに生まれたかという違いしかないということ。

連日戦争のニュースが流されて、とても悲しい気持ちになります。私たちにできることは少ないかもしれませんが、ただ知ること。そこがスタートなのでしょう。

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