安野光雅/さく 福音館書店
1976年
![](https://aopen.site/wp-content/uploads/2023/10/8c4657a799e0415eb4315654453394c8-274x300.jpg)
あ あんぱん あり
い いえ いど いぬ
う うめぼし うなぎ
え えま
お おたふくとおにのおめん
すばらしく手の込んだ本です。左のページに「あ」の文字が、木で立体的に作られたような絵で描かれ、右のページにあのつく「あんぱん」「あり」が描かれています。そしてその周りを囲っている飾り罫のような絵も「あ」のつくもので描かれています。あざみ、あざらし、あさがお、あひる、あじ、アリクイ・・・。これが五十音分あるのです。この一冊を作るのに、どれほどの時間がかかったことでしょう。
文字を作る木も、どうやらいろんな木が使われれているようです。あおぺんには、とても木目からなんの木か判断できる知識もないので残念です。もう溜息がでるばかりの絵本です。大人にこそ、じっくり隅から隅まで堪能してほしい本です。
あおぺんが一番好きなのは、表紙の引き出しです。昔の小さな薬箪笥のような、でも図書館司書としてはちょっと目録カードの入った引き出しを思い起こし、とても惹かれます。
そうだなー、大人におすすめする絵本を展示する機会があったら、忘れずに取り上げないといけないですね。