『あたまにかきの木』


藤田勝治/脚本・画 童心社

1999年 12場面

むかし あるところに、なまけもので おおざけのみの おとこが おった。

かきの 木の下で、ごろりと よこに なっていると、まっかに うれた かきのみが、おとこの あたに おちてきた。

おっかあが おとこの あたまを ごしごし ふいたら、かきのたねが あたまに めりこんでしまったと。

なんにちかして おとこの あたまから かきのめが でてきたが、おとこは 「めんどくせえ」と そのままにしておいたら、 おおきな木に なったと。


とにかくだめな男の頭に柿の木がはえて、実がなって、それをそのまま売りに行くと、商売敵の怒りを買い、切り倒され、でもそこからきのこが、その後は池、田んぼとなって最後には改心して、働き者になるという妙ちきりんな昔話。

まあ、頭に柿がなるくらいはうなずけますが、最後の田んぼはどうだろうと思うのです。だって、「頭」の上に田んぼが出来たって、ちょこっとしか収穫できないでしょう?と思うんです。でも、すごいですよ!最後の場面の絵では、頭の上の田んぼに米がなって、蔵までたっているんですから。理屈じゃあないんです。絵にした方もすごいなあと、驚きます。

秋になると読みたい昔話紙芝居なのですが、ちょっと長目の部類なので、ちびっこにはなかなか読めません。小学校低学年くらいなら読めるんだけど、機会がないんですよね。残念。

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