へレイン・ベッカー/作 サンドラ・デュメイ/絵
木村由莉/訳・監修 くもん出版
2022年
![](https://aopen.site/wp-content/uploads/2023/06/d28aaa943bc6a7656e5a697b5b083b9c-300x296.jpg)
12さいのウェンディは、学校がおわると外へとび出します。おもしろい形の石、ひっつきむし、カケスのキレイな羽根をみつけては、家に持ち帰ったり写真をとっては、部屋にかざります。
ある時化石を発見したウェンディは、それから化石さがしをはじめ、17さいの時恐竜のたまごの化石を見つけます。
化石の勉強を続けたウェンディは、恐竜の研究で有名なロイヤル・ティレル古生物学博物館で働くことになり、今も世界中をとびまわり、「化石の声がきこえる人」とよばれるようになりました。
この本の副題は、「天才恐竜ハンター ウェンディ・スロボーダ」。ウェンディは今もバリバリ働く女性研究者です。カナダの地元でトリケラトプスの化石を発掘し、ウェンディケラトプスという名前もついています。好きを極めるとここまでいくんですねー。でも、彼女には、優れた目があるんだと思います。科学の分野でも活躍している女性はたくさんいるようです。日本にもたくさん誕生するといいですね。
2023年の3,4年生対象の課題図書になりました。ここ十年ちょっとくらい、絵本タイプの親しみやすい伝記が出版されるようになりました。この本も、表紙からわかるようにポップなイラストがついた、読みやすい本です。
昭和の伝記というと、なんだか暗くて(イメージ)楽しくなくてマジメな本が多かったのですが、最近の伝記はとても楽しく読めるようになってきました。その分、簡略化されているとも言えますが、まずは読まれなくてはいけません。それでも、最近のまんが伝記のイラストは、あまりに人物がかっこよすぎて、「えー!?」っと思っちゃうことも多々ありますが。