宮西達也/作・絵 すずき出版
1991年

ぶたくんが あるいていると、木のかげには たくさんの おおかみ。
どどーっと いっせいに おいかけてきた。
ひろい くさはらを にげまわる ぶたくん。 おう たくさんの おおかみ。
とうとう ぶたくんは おいつめられた。
でも、ぶたいっぴきに おおかみ100ぴき。これでは みんな たべられない。 そうだんした おおかみたちの けつろんは。
宮西達也さんといえば、『おとうさんはウルトラマン』や『おまえうまそうだな』の人気シリーズがありますが、あおぺんは、この絵本が一番好きです。横長の絵本の形状を生かして、広い草原で繰り広げられる壮大な追いかけっこ。なにしろ、ぶた1匹に対しておおかみ100匹ですから、横長でないと入りきらないのです。この数の差が画面いっぱいに感じられます。圧倒的な迫力です。今回ちゃんと数えてみたら、本当におおかみ100匹いました。さすが、宮西さんです。しかも、このおおかみ、なんだかみょーんとした体をしているのですが、とにかく目だけは大きく、うっしっし感(他に言葉がみつからず)がすごいです。そしてなぜかみんな、二足歩行。宮西ワールド全開です。
まあ、ぶたとおおかみが出てくると、たいていおおかみは失敗するのですが、この絵本でもそれは踏襲されます。ぶたくんに仲間を100匹連れてこさせればいいんじゃないか、というおバカな考えで、ぶたくんを逃がした結果、夜になっても戻って来ないなー、という当然の結果になってしまいます。そりゃそうだ。
実に嬉しいことに、この絵本は大型絵本にもなっているので、ぜひぜひ、おはなし会でどうぞ。これも、読み手が楽しい絵本です。男性が読むと、とっても迫力があって、いいかもしれません。パパさんも、おうちでどうぞ。きっと、大人気になりますよ。
ちなみに、姉妹編のような『はらぺこおおかみとぶたのまち』があります。こちらは縦長タイプの絵本で、いっぴきのおおかみが、ぶたのまちに迷い込むというストーリーになっています。