『三びきのこぶた』


瀬田貞二/やく 山田三郎/え 福音館書店

1960年

むかし、あるところに、おかあさんぶたと、三びきのこぶたがいました。

はじめに でかけた こぶたは、わらで いえをたてました。

すると おおかみが やってきて、いえを ふきとばし、こぶたを たべてしまいました。

つぎの こぶたは、きのえだで いえを たてましたが、やはり おおかみに たべられてしまいました。

三ばんめの こぶたは、れんがで いえを たてました。おおかみには、ふきとばせません。そこで、おおかみは かんがえました。こぶたを おびきだすことに したのです。


有名な三びきのこぶたは、イギリスの昔話です。そして、そんなにめでたしめでたしではありません。先におおかみに食べられた二匹のこぶたは、帰ってはきません。えー、おおかみに食べられたままです。三番目のこぶたを食べようと、おおかみは、かぶ畑におびき出したり、りんごの木におびきよせたり、町のお祭りに誘ったりしますが、その都度こぶたは、おおかみの裏をかいて逃げおおせます。そして最後に、かんかんに怒ったおおかみが、えんとつから侵入したところをおおなべでゆでて、晩御飯に食べてしまうのです。こぶたが。

ある時期から、オブラートに包んだストーリーの昔話が出版されるようになりました。でも本来、昔から庶民が伝えてきた昔話というものは、やさしいだけのものではありません。若干衝撃的ではありますが、このこぶたも、おおかみをやっつけなければ(食べなくても、とは思いますが)自分が兄弟と同じように、おおかみに食べられていたでしょう。それを、知恵を使って回避したのです。

これが、本来のストーリーなのですが、実際に読むと10分はかかるので、今はなかなか、おはなし会で読むことができません。小学校低学年くらいからなら聞いてくれるかな、と思います。大型絵本版もあるので、学校で読み聞かせをする機会のある方は、ぜひチャレンジしてみてください。


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