『ベーコンわすれちゃだめよ!』


パット・ハッチンス/さく わたなべしげお/やく 偕成社

1977年

おかあさんに かいものを たのまれた。

「うみたて たまごが 6こと おちゃに いただく ケーキと なしを ひとやま かってきてね。それから ベーコン わすれちゃ だめよ。」

わすれないように くりかえしながら あるいていく。

「せんたくばさみを 6ぽんと おちばかきの レーキと それから いすを ひとやま ください。」

あれ? いすを ひとやま だったかな?


ぼくが買い物に行く途中には、いろいろなものがあります。たまごが女性の足から連想して大根に、洗濯物から連想して洗濯ばさみにという具合に変わっていってしまうのです。「えー、違うよ!」と読者はハラハラ。しかも、間違えたものを買った後ずーっと、古道具屋のおじさんがいすを一山かかえてついてきているのです。家への帰り道、ひとつずつ間違いに気づいていくぼく。なんとか、最後にはお母さんの言ったもの通りのものに修正されます。いすをかかえたおじさんも、ちょっと怒った顔して帰っていきます。やー、これで一安心。と思ったところで、肝心のタイトルになっているベーコンがなかった!

ハッチンスの絵本は、ちょっと絵が独特です。でも、その表現とシンプルな文章で構成された物語の完成度は高く、実におもしろく味わい深い作品が多いです。この絵本も、子どもが自分で手に取ることは少ないかもしれませんが、おはなし会で実に楽しく読めます。ただ、距離があると絵の細部が見えなくなってしまうので、大人数には向かないところが残念!


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