マリー・ホール・エッツ/ぶん・え まさきるりこ/やく 福音館書店
1980年
![](https://aopen.site/wp-content/uploads/2023/02/3b6371b561119035148c89f105195158-300x215.jpg)
ぼくが かみの ぼうしを かぶり、らっぱをもって、
もりへ、さんぽに いきました。
すると、らっぱの おとで めを さました らいおんが、
さんぽに ついてきました。
二ひきの ぞうの こどもも、二ひきの くまも、おやこの かんがるーも
いちれつに ならんで もりのなかを あるいていきます。
らいおんは髪をとかして、ぞうはセーターとくつをはいて、くまはぴーなっつとじゃむをもって、みんなちょっとおすましして、もりのなかを歩いていきます。途中で無口なとりやうさぎも加わって、おやつを食べたり、遊んだり。最後は、かくれんぼのおにになったぼくを一人残して、みんないつの間にかいなくなっています。そこへ迎えにきたおとうさんが、「またこんどまで まっててくれるよ」と言ってくれて、肩車で家に帰るのです。1963年に出版されたこの絵本のなかには、色がありません。黒一色で描かれた味のある絵とちょっと不思議なストーリーが、じんわりとしみこんでくる絵本なのです。大人になってからこの本に出合ったあおぺんも、タイトルをみるだけで、未だにほっこりします。おうちでゆっくり時間をとって、親子で読むのがおすすめです。絵本を聞けるようになったばかりの小さなお子さんの方が、きっと、この世界に入りやすいのではないでしょうか。